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ブラック企業とはこういうものかな 津村記久子『十二月の窓辺』を読んだ

昨今、「ブラック企業」という言葉が若者の間で囁かれるようになりました。
残業させたりパワハラが横行したりと、職場環境のよくない企業のことをブラック企業と言います。

そんなブラック企業を書いている小説が、実はもう2000年代にはあったというのが衝撃でした。それがこの作品、津村記久子『十二月の窓辺』

主人公は大卒で会社に入った女性社員。周りは自分より年下しかおらず、先輩にも年上の人がちらほらいるという状況。
そんな環境で、疎外感を覚えないわけがありません。彼女は入社後数ヶ月で孤立してしまうことになります。

それに加えて係長からのパワハラが彼女を襲い。彼女は辞職を考えるようになります。
そんな彼女の心の支えとなっているのが、同じビルの会社に勤める女性。しかし、その彼女にも何やら秘密が……。

いわゆる純文学なのでしょうが、最後の展開を見るになかなかエンタメとしての側面も持っているように思います。
僕は頭が弱いので最後の展開を予測することができませんでした……。

ブラック企業がどういったものか体感したいと思っている方は、この作品を読んでみてもいいのではないでしょうか? ブラック企業に勤めている方は、余計に辛くなるだけだと思うのであまりおすすめしませんが……。



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