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東浩紀×津田大介@熊本市長崎書店 「福島第一原発観光地化計画について」

福島第一原発観光地化計画 思想地図β vol.4-2




こんにちは、あとーすです!

今日は、熊本市上通りにある「長崎書店」の三階リトルスターホールで行われ東浩紀さんと津田大介さんの講演に行ってきました!
「講演」とはちょっと違うかなあ。対談、とか、トークショーの方がしっくりくるかもしれません。最初の方はお互いが交替で喋っているという印象でしたが、後半ではお二人の対談形式で話が進んでいました。

そのお二人の話の中で、僕が気になった話をいくつか取り上げ、僕の意見を少し交えながらこの記事を書いていこうかなと思います。


そもそも今回の公演が東さんが社長を務める出版社ゲンロンが発行している『思想地図β』のvol.4である「チェルノブイリダークツーリズムガイド」と「福島第一原発観光化計画」の発売を記念した公演だったので、お話は「福島第一原発観光化計画」についてのものが主となっていました。

福島第一原発の問題は、すでに風化しはじめているように思います。僕自身、ほとんど思い出すことはありません。
そのまま風化させるのが、福島のためにはいいことだと言う人がいるかもしれません。でも、それはやっぱりあまりいいことではなくて、広島やチェルノブイリのように、僕らはこのことを忘れずに常に反省することが大事なのでしょう。

その中で、やはり原発の一般公開という問題が出てくる。世間一般では、重装備をしなければ現場に入れないような雰囲気がありますが、実際はそんなことはない。実は意外と軽装備で入れてしまうのだと東さん・津田さんは仰っていました。
もちろん、長時間放射能を浴び続けることは好ましくないけれども、短時間そこにいるだけではほとんど問題がないとのことでした。つまり、住むことは無理でも、そこを見学することはできるわけです。

広島は、観光の地としてしっかり成り立っていると思います。僕も昨年広島に旅行へ行きましたが、原爆関連の施設をしっかり見ることができ、原爆というものがどういうものかということを、それまでよりも身を以て実感することができました。現時点で、福島がどういう状況にあるのかわからない。これはやはり問題なのではないでしょうか?
その為には、やはり福島を見学の地としなければならない。それが二人の言うところの「福島第一原発観光地化計画」なのでしょう。
僕はまだ書籍としての「福島第一原発観光地化計画」を読んでいないのですが、お話を聞いた現段階では、この意見に大いに賛成です。人間は、やはり困難なことをわざわざするようにはできていません。何か福島に行く動機をつくらなければ、人々の頭の中で福島はさらに風化していくことになってしまうでしょうから。


対談の途中で、東さんから現在開催中のソチ五輪に絡めた話が出てきました。
ソチ五輪は今でこそあんなに盛り上がっているけれど、開催までにはかなり問題があった。それは、かなり近いところでグルジアとの問題が起こっているからであります。この関連で、テロがあるのではないかという声が上がった。
日本でも2020年に東京五輪があるわけですが、そこで福島第一原発の問題が解決されていなかったら、東京五輪も今回のソチ五輪と同じようなことを世界中から言われるのではないか、という趣旨のことを東さんが言っていました。僕も、これは問題だと思います。問題を解決しない限り、というか解決したとしても日本は「フクシマ」というイメージから逃れえないでしょう。また、逃れるべきでもありません。その中で、日本がいかにフクシマの問題を解決していくかというのは、今後注目していきたい問題です。その点で、やはりこの「福島第一原発観光地化計画」というものは有用になってくることでしょう。

他にも様々なお話をお聴きしたのですが、僕が強く印象に残っているのはこんなところでしょうか。新しい知見を得ることができた部分もあるので、それについては今後の記事の中に織り込んでいきたいと思っています。

しかし、東さんと津田さんは本当に仲がいいなあというイメージがあります、僕は最初に津田さんの著作を読み、その繋がりで東さんを知り、今は『動物化するポストモダン』を必死になって読んでいます。
その中で、やはり二人の書いていること、考えていることというのはなんていうのかな、「質感」が違うように思うんですよね。扱う領域とか問題が違う、みたいな。
しかし、そういう壁を越えて仲良くしているというのは、何か不思議なものを感じます。だって、一方は表象文化論で、他方はジャーナリストですからね(多少乱暴な分類ですが)。なんか、この二人が手を組んでいるというのは非常に面白いなあと僕は思うのです。

お二人の言論には、これからも注目したいと思っています。とりあえずの目標は、お二人の著作を読んでいくことですね。
もちろん、お二人のTwitterアカウントでの発言も注意深く見守らせていただこうと思っております。
福島第一原発観光地化計画 思想地図β vol.4-2
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